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49番目のあなた【D.Gray-man】

第3章  出会い




そう、私は日系人だ。
叔父叔母は欧米人なので、アジア系の私はとても珍しがられる。


「そういうあなたは?欧米人?」


失礼な人に気を使う必要はないだろう。
失礼な質問返しをする。


「俺は雑種さー。」

「…犬か!
というか、いきなり人種の話とか、有り得ない!
君どこの子?そして、いくつよ?」


こんなやりとり、お茶会どころか人生でしたことがない。これでも私、かなりの貴族令嬢なんだけど。ジト目で少年を睨む。


「そんな堅いこと言うなって。年は14さー」


飄々としてるところや、さり気なく名乗らないところが全く信用ならない。

え、14歳なんだ

雰囲気や背格好からして、もう少し私と近いと思ってたけど…


「ふーん。私は18よ」

「お姉さんさね。俺と年が近いかと思ったさ。」

「…私、幼く見える?」

「俺は上も下もいけるさ〜!」

10〜40歳の間は守備範囲さ〜と、とんでもないことを言っている。

ねえ、何の話をしてるの?

冷めた目でドン引いた顔を向けるも、少年はケタケタ笑っているだけだ。



この時、本当にとんでもなかったのは少年ではなく私だった。
こんなやり取りを無意識に楽しんでしまっていたのだから。


「そういえば、日本文学といえば…」


彼の饒舌な話術にハマっていくのに時間はかからなかった。




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