第8章 二日酔い
あなたside
『ん?んー痛たた…あれ?』
あ、そうだ。朝まで飲もうってなってみんなで飲んでたんだ。
お酒弱いのに何やってるんだよ私。
起きた時には何故かベッドにいた。
江「お!起きたか〜?」
『うん…。あの、昨日の記憶ほとんど無いんだけど、私何もしてないよね?』
江「あ、うん……」
『えっ何でそんな微妙な反応なの!?
やっぱり何かした…っ いてて』
江「大丈夫!??二日酔いかな……。お水飲む?」
『うん……飲む…。』
江「はい、どうぞ!1人で飲める?飲ませてあげよっか…?」
『大丈夫だよ……!』
江「あ、後の2人も今リビングで撃沈してるからゆっくり休んでてね!」
『あ、でもご飯とか……』
江「いいのいいの〜」
ふふ〜んと鼻歌を歌いながら寝室を出ていった。
お言葉に甘えてもう少し寝ようと思った時にはもう意識は手放していた。
(何かいい匂いがする…?)
そう思って目を開けると窓の外は暗かった。
何時間寝ていたんだろう。
そう思いながら寝室を出てリビングへ向かうと
江「大丈夫かー?」
『あれ?2人は…?』
江「あー2人とも明日の朝早いんだって〜!」
『そっか…!拓也くんは明日何時から〜?』
江「僕は明日もオフなんだ〜♪」
『機嫌いいね!何かいい事あった?』
江「えっそう…かな?」
ん?何で一瞬返事がぎこちなかったんだ??
(じーっ)
江「うっっ……。
昨日のこと覚えてないんだっけ…?」
『うん…。』
江『えーっと……。話した方がいい…?』
(コクッコクッ)
江「後悔しても知らないよー?
飲み始めてからしばらくしてきぃちゃんの様子がおかしくなったから休ませようって事になってね。」
この時点で嫌な予感しかしなかった。
江「それでベッドまで運んだんだけど……。」
『だけど……?』
そこまで話して彼の顔はみるみる赤くなった。
江「キ……キスしたいって言った……から、その……。」
ここまで聞いて何となく察した。
『それ以上はしてない……よね?』
彼は真っ赤になりながらも頷いた。
『良かった……。』
そう言った瞬間彼の顔は少し曇った。
江「僕とは…したくないの?」