第8章 二日酔い
江「僕とはしたくないの?」
彼はいつもより低い声でそう言って近づいてきた。
少し怖かった。
『違う!!そう言う意味じゃなくて……。』
江「じゃあ、どういう意味…?」
『初めてなのに記憶が無いとか……嫌だ…///』
江「…っ ごめん!! あの、もしかしてキスも……初めてだった?」
(コクッ)
江「ごめんね!」
そう言って頭を撫でてギュッと抱きしめてくれた。
ぐぅーー
あ、、、
江「お腹空いた?笑」
『うん//』
江「ご飯温めてくるからここで待ってて!!」
バタバタっとキッチンに向かってしまった。
ファーストキス……してしまったのか…!!
今さらながら顔が暑い。
これ会社の飲み会何もやらかして…ないよな……?
少し不安になった。
江「お待たせ〜!!」
『カレー?』
江「そうだよ! 前はスパイスから作れなかったからね〜」
『じゃあ、これってスパイスから…?』
江「うん!!スパイスから作ったチキンカレー!!!!」
『美味しそう…! いただきますっ!』
すごく美味しい。
ずっと写真でしか見れなかった手作りカレー
それが目の前にあって食べれている。
こんな幸せなことあっていいのかな…。
そう思ってしまうのは悪い癖だ。
『ご馳走様でした!!すごく美味しかったよ…!!!』
江「ほんと!? 良かった〜」
江「あ、口の横カレーついてるよ。」
『えっどこどこ…?』
江「ほら、手退けて…」
チュッ
あれ…?今……。
『…っ////』
江「キス……覚えてないって言ってたから……。
ダメ……だった?」
彼は屈んで珍しく上目遣いをしている。
すごくかわいい。
『ダメじゃ………ない…//』
普段はいじられキャラの彼の素顔
それは
とても甘えん坊
年上なのにたまにすごく甘えてきて赤ちゃんみたい。
でも、それとはまた別の顔もあった。
それはまた別のお話。