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【ヒロアカ】幸せな恋の諦め方【轟焦凍】

第11章 逃走と真実【原作編(合宿/神野)】



『えっと、お茶子ちゃんは?』
「あ、うちは1年A組のみんなとショッピングに来てるんだ。今は個別で回ってるけど」
「え?そ、そうなんだ」

まさか、1年A組揃ってショッピングモールに来てるとは思わなかった。だいぶ、仲のいいクラスみたいだ。

ということは、

『‥‥・えっと、』

轟くん今いるのって言いそうだった。でも、私の事を察してなのか、偶然なのか、お茶子ちゃんは即答で返事をしてきた。

「轟くん探してるん?」
『あ、ち、違う!』
「轟くん、お母さんのお見舞いに行ってるから、来てないんだ~」
『そう、なんだ』
「残念だよね」

正直助かったというのが本音だ。流石にまた夏祭りみたいな出来事が起きてしまえば、心が落ち着かない。

『あ、ごめんなさい。引き留めちゃって‥‥用事あるなら‥‥』
「大丈夫大丈夫!私はその、虫よけスプレーだけ買えればいいんだし、よかったらおしゃべりしようよ」
『そうなの?ありがとう』

私もこの後は普通に家に帰るだけだし、せっかくと思ってお茶子ちゃんの同行に付き合った。



お茶子ちゃんの買い物が終わった後、ベンチに座った。

彼女とこうして喋るのは、あまり多くないので、なんだか不思議な感覚だ。

「熱いね~」
『最近はそうだね。』
「今月から忙しくなるから今のうちに休んでおかないとね~」
『あ‥・ヒーロー科って夏休み何かあるんだよね?』
「ごめんね!えっと、詳しくは機密事項で‥‥」
『あ、大丈夫だよ』

ヴィラン活性化と情報漏れを防ぐために、あまり具体的には発表しないという話は聞いているが、やっぱりそうなんだ。

『体調には気をつけてね。』
「まあ私は大丈夫!なんだけど、‥‥沙耶ちゃんは大丈夫?」
『え?』
「体調悪そうだったから」

あ.....そういえば、期末試験が終わった後、体調が悪い時にお茶子ちゃんと話したんだった。

『あの時は疲れが溜まってたみたい。』
「本当に心配したんだ。でも轟くんが様子見に行ってくれたから少し安心したよ。大事にされてるんやね〜」
『あ.....』

 彼女はニコニコしながら話していた。対する私はどう反応すればいいのかわからなかった。

 

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