【HQ】喧 嘩 止 め た ら 殴 ら れ た !
第2章 夏に濡れ衣ぎを着させたい
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一週間後、とうとう街も賑わいを見せており、昨日は提灯を街中に飾っていた。
治くんが部活で忙しい時は私が代わりに委員会や管理に出向くことが多く、めんどくさいとは思うものの、特に誰かと親密になってやることがない為それほど苦ではなかった。
また次の日も、また次の日も、よさこい祭が近づくにつれて授業ではないクラス活動の時間が増えた。制作物や出店、出し物はクラスによってそれぞれ違う為、校内はガヤガヤと騒がしく賑わいを見せていた。
なんだかんだ、高校生活の三年間の中で一番時間が経つのが早く感じるのは二年生だと思う。それもそのはず、一か月以上も猶予があったにも関わらずよさこい祭まで残り一週間を切っていた。
日が近づくにつれて委員会の時間や打ち合わせ、回数も増えいつもより帰りが遅くなることが続いたけれど、今日は先生達の職員会議があり午後から休校となった。
いつもなら速攻で家に帰る私でも、今日はタイミングが悪く家には家族の先客がいる。
自分の部屋はもちろんあるけど、ずっとこもる訳ではないし、お互いに気が散るし気まずいだろう。
結果、真昼間の誰もいない公園のベンチの日陰にたどり着いた。
確かに暑いのには変わりはないが、幸いにも今日は湿度も少なく風もあり、いつもよりも涼しく感じた。日陰のかかったベンチでスマホの動画を小さいから音に合わせて足でタンタンとリズムを踏む。
ちょうど動画が半分終わった後、遠くからガサッ、と砂利を踏む音が聞こえ動画の音量を下げてからゆっくりと振り返った。