第5章 白恋中サッカー部
スノーボードの特訓が終わり、紅白試合をすることになった。
相変わらず椿は眠そうで立ったままうとうとしている。
もちろん試合中。
「北条!」
味方の鬼道が椿にパスをする。
直前までうとうとしていた椿だが、鬼道に呼ばれて目を覚ます。
「マジっすか。俺眠いんだけどな。」
椿はぼやきながらもボールを敵ゴール前まで運ぶ。
その間何人も椿を止めようと立ちはだかるが、見事なボールコントロールで全てを避ける。
「寝っむ。ふぁぁ。」
いつものことながらあくびを繰り返す椿。
「染岡ー」
椿はゴール手前で味方の染岡にパスする。
絶好のタイミングでボールを渡された染岡はそのままゴールにボールを叩き込む。
「ナイスだ染岡!」
自陣のゴールが奪われてもそこはキャプテン。円堂が染岡を褒める。
椿は染岡にボールを渡した場所で蹲み込んで寝ている。
「きーくん?流石にここで寝るのはよくないんじゃない?せめて自分の持ち場で寝なよ。」
吹雪が椿に声をかける。
「別に寝てない。ふぁぁ。」
椿は自陣へと戻って行った。
「北条もナイスだったぞ!」
「うぃーっす。」
円堂は歩き出す椿にも声をかける。椿は後ろを向いたまま片手を上げ、返事をする。