第4章 旅立ち
「どうしたんだ?」
円堂は起きないのに通路を挟んだ染岡が起きた。
「北条がうなされている。すごい汗で苦しそうなんだが、全然起きないんだ。」
「そいつはいつも起きねぇだろ。」
染岡は椿のことなど気にせずに寝ようとまた目を瞑るが椿の苦しそうな声を聞いて立ち上がる。
鬼道の横に立って椿の顔を覗き込んだ。
「すごい汗だな。起こそうとしても起きないのか?」
「あぁ。さっきから声もかけてるんだが全然起きない。」
そこでやっと円堂が身動ぐ。
「ん?どうしたんだ?」
「やっと起きたか円堂。起こすつもりもなかったが、」
鬼道はそう言って円堂に椿を見るように促す。
「北条!!どうしたんだ!」
「「「しーーっ!」」」
円堂が叫んだので風丸、鬼道、染岡は3人とも人差し指を口に当てて言う。
円堂はしまった、という顔をして口を手で塞いでいる。が、遅かった。椿以外はその声に驚いて起きてしまった。