第3章 雷門中サッカー部
すると本当に仲良さそうにじゃれてみたり始めるのだ。
「まじで痛いんですけど。」
「お前が寝てるのが悪いんだろうが!」
「眠いもんは眠い!それの何が悪いんすか!?」
「悪いわ!」
椿たちは2人でそんな言い合いをしながらこちらに近づいてくるではないか。
「てか、お前まだ眠いだろ?目がとろ〜んとしてるぞ。ついでに寝癖も酷い。」
「マジすか。ちょっと水道行って来まーす。」
椿は1人で水道に向かう。
「ちょ、勝手に行くな!」
洸平はそう言いつつもため息を溢す。
「本当にすまねぇ。あいつマイペースで。本当にありえんくらいのマイペースで。」
しばらくすると椿は髪の毛も顔もびしょびしょで戻ってきた。
「北条くん、タオルは?」
雷門イレブンのマネージャーである木野秋が問う。
「水濡らしたらタオルが必要だってこと、すっかり頭から抜けてた。」
そんなことを言う椿を天然くん?と思い、選手が使うために用意しておいたタオルを椿に渡す。
「はい、これ使って。」
「でもこれって。」
「いいの、どうせ予備もあるし大丈夫よ。」
「サンキュな。」
椿はそう言って頭をガシガシ適当に拭きながら洸平の元に戻る。
「お待たせしましたー」
「ほんとに待たせすぎだっつーの!ふざけんなー!」
洸平の拳が椿の脳天にクリーンヒット。
「痛いっす!まじで、今のはない。」
「お前が遅いのが悪い!」
「だからって殴ることないじゃないっすか!?」
「言葉で言ってもお前は治らないだろーが!体に覚え込ませんだよ!」
洸平はまた椿の頭を叩く。
「おい、あれは大丈夫なのか?」
「さすがに叩きすぎね。」
思わず風丸は心配で周りに聞く。秋もちょっと引いてる。
「大丈夫ですよ。いつものことなんで。」
これがいつものことなの?と驚く雷門イレブンの面々。
「なぁ、そろそろサッカーやろうぜ」
円堂が痺れを切らして言う。
「あぁ、悪いな。はじめよう。」