第12章 炎のストライカー
試合が再開した。
攻めの中心であった吹雪がいなくなったことによって雷門は攻めきれずにいた。
それでも円堂の正義の鉄拳がイプシロン改の攻撃を完全に跳ね返していた。
それでも攻められない。
攻めるよりも守る方がはるかに疲れるのだ。
こういう時こそ前線でボールをキープするフォワードが必要なのに、、
円堂にも疲れが見えてきた。
このままでは負けてしまう。
やっとのことで放ったバタフライドリームをワームホールで簡単に止めたデザームは鬼道にボールを渡した。
鬼道はそのまま一之瀬とツインブーストを放つ。また軽々と止めたデザームは一之瀬にボールを渡した。そして円堂、土門と共に放ったザ・フェニックスもデザームに止められてしまった。
デザームは選手の交代を申し出た。
そう、試合開始前に話していたことだが、デザームがフォワードになるのだ。
「あの男がいない今、興味はお前だ。」
「俺?」
デザームの言葉に円堂は疑問を覚える。
「宣言する。正義の鉄拳を破るのは、この私だ!」
試合が再開するとデザームはボールを持ち、強くて速いドリブルでどんどん攻め上がっていく。
そして、宣言通りに正義の鉄拳を破った。