第12章 炎のストライカー
アツヤは自分がいる意味はシュートを決めることだと思っていた。だからゴールへ向かって走るのだ。
そして、吹雪の放ったエターナルブリザードはデザームのドリルスマッシャーに止められた。
その後、何度も何度も吹雪はエターナルブリザードを放つ。それでもドリルスマッシャーを破ることは出来ず、ついにはワームホームで止められてしまった。
そしてデザームは技を使わずに素手でエターナルブリザードを止めた。
「そんな、バカな。」
「楽しみにしていたのにこの程度とはな。お前はもう必要ない。」
"必要ない"
この言葉が吹雪にとって、どれほど残酷なものか。
吹雪はその場に座り込んでしまった。その瞳に光は宿っていない。
「士郎!」
「吹雪!」
椿はもちろんのこと、周りのみんなも吹雪の周りに集まってきた。それでも吹雪は何の反応も見せない。
瞳子監督は秋に言われ、選手の交代をすることにした。
吹雪は円堂と鬼道に肩を担がれてベンチへと下がっていく。