第1章 はじまりは
「ところで監督生さんってどこに居るか分かる?探さなくちゃいけなくて…」
「だから、それも俺様には分からないんだゾ!!」
「そういえばグリムの誘拐の話を信じるわけじゃないが………今日はまだ会ってないな。」
「な、あいつが授業サボんの珍しくね?」
監督生さんに会えないと、私今日の寝床が露頭に迷うだけど……困ったなぁ。いないならいないって学園長に言って、泊まる許可をもらってこようか。
「分かった、ありがとう………授業頑張って。」
「あぁ。監督生、見つかるといいな。」
「いいね〜お前、授業受けなくていいってさ。」
次の授業を受けに移動する2人+1匹に手を振る。困ったなぁ…いつも一緒にいるって聞いたからこの2人に当たってみたのに場所が分からないなんて。とりあえず学園長室に行く為にもと来た道を辿る。
コンコン…
「はい、どうぞ。」
「失礼します。」
「おや、さん。どうしました?」
相変わらず机の上に乗ってる資料を眺めている学園長がいた。お仕事中本当に申し訳ないけど、私の死活問題なのだ。