• テキストサイズ

【R18】Querer【創作BL】

第7章 前の会社





静かな空調が効いた部屋。

部下の中でも一番お調子者の安村が
夏場で暑いだろうと気を利かせたのだろう。





「寒くないか?」


「…だぃ、じょ…ぶです」





近付く前に声を掛けたから、
それなりに口を開ける状況ではあるということ。










さて、どうしようか。





俺は男女ともにモテるし、
モデルという肩書で
芸能界にほんの少し踏み入れた。

そういう人を知っているし、
見てきたし、
告られたこともあるし、
断ってなかったら身を案ずる
状況もしばしばあった。





だが俺のように、
この社会全体に免疫があるわけじゃない。



同性愛という抵抗ある日本の風潮。





今回は俺じゃなく、湊単体への挑発。

これは受け流すことはできなくて、
受け止めてやるしかない。





(なんて言葉をかけてやればいい…)





必ず力になってやる
部下を守るのが俺の務めだ。


──…なんて台詞吐いておいて、

何もできないのは俺のプライドが許さない。


/ 727ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp