• テキストサイズ

【R18】Querer【創作BL】

第7章 前の会社





少し厚くできたドアを開くと、

ビクッと肩を振るわせて
俺の足元だけみて視線を伏せる。





(目を見れないってことは、余程だな…)





すべてに拒絶し、怯えている。

最初あった頃より、
ひどく殻を籠っているのが
見るからに伝わってくる。





「俺だ、湊。
近付いて話しを聞いてもいいか?」


「……、」





今の俺との費やした距離感を試す。



どこまで拒絶するか。

話したくないのなら首を振る。

頼りたいなら首を縦に振る。










少し時間は掛かったが、

伏せた顔のまま頷いてくれる。





テーブルを挟んで聞くのは
取り調べや拷問と同類。

俺は席を開けないで椅子に腰を下ろし、
適度に寄り添う距離で
横を向いたまま座ることを選んだ。


/ 727ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp