第6章 嫁と息子
日曜日。
俺は家庭を蔑ろにしているわけではない。
「じゃあ終わったら連絡して。
佑都と広場で遊んでるから」
「ママ、ばいばーい」
美容室のところで千恵美と別れ、
騒がしくならないように佑都を連れて、
今日は天気が良いので
広場で外遊びをすることに。
都会とはいえど、
緑の中にいるのは気分がいい。
「おーし。
だいぶ遠くに投げられるようになったなー」
「パパみたくもっと強く投げたい!
えいっ!」
「来年小学校入ったら、
ドッジボール部に入るのかー?」
「うん!
ドッジ楽しい!強くなりたい!」
「じゃあ来年になったら、
ママと相談だなー」
ボールひとつで投げたり蹴ったり遊べる。
佑都は体を上手に使って投げており、
ますます成長を感じる。
佑都は好きなことには熱心だ。
ずっと飽きずにボールを投げ続け、
俺は密かに子供時代を思い出すように、
佑都の相手をしていた。