第38章 轍 *
繋がってから主任は探るように腰を打ち付けてきた。
「っは、ぁ……あっ、あ」
「っく…、湊…。好きだ」
「ん……俺、も…っ主任のこと」
ぱちゅぱちゅと繋ぎめが音を立て、硬くて熱い棒で掻き回してくる。
前側だけじゃなく後ろ側からいろんな角度から突いてきて、耳の後ろ側を舐められる。
「俺…ホントは声、我慢してんのが好きなんだけど、…おまえの声…、男なのになんか好きだわ」
「…え?…そう、ですか…?」
表向きにされると剥き出しになった肉竿を擦り合わせ、一緒に扱いてくる。
「男に言い寄られても性的対象として興味なかったのに、今はフル勃起で湊のなかに種付けしたいって必死に腰振っちゃってる。ただ排泄したいんじゃなくて…、湊に、俺をちゃんと感じてほしい」
牛垣主任は一人の男として俺を見てくれている。
向き合って分かり合えていることが最高に幸せで、肩に置いていた腕を首に回す。
「俺も、主任のこと…格好良いなって、抱いてもらいたいって思ってたから…嬉しいです。好きだって言ってもらえて、すごく幸せです…っ…」
「ふ…。俺も、湊に喜んでもらえて嬉しい。一緒にイこうな?」
「はい…っ!」
主任は俺の心を満たしてくれる人。
主任に全て捧げたい。
気持ち良いほど奥を突かれて絶頂し、腰が砕けるまで獣並みの性欲の強さをこのあと知ることになったのだった。