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【R18】Querer【創作BL】

第33章 𝐋‌𝐎‌𝐂‌𝐔‌𝐒 *





タオルケットに包まれて
セドリックに組み敷かれて
掻き立てられる。





「っぁ゛あ゛、もう゛……ッ」


「そろそろだ」


「イく…!!」


「くッ…」





クチュクチュと先端を擦られて
ピークに達した。

ベッドの脇にあったペーパーで抑えつけられ
二本同時に熱を持った体液が
外へと放たれる。





「はぁ…っ、はぁ……は…」





ぼんやりした視界を開くと
セドリックは肩の横で呼吸を整えていた。

顔を中々あげない。



暫く動かないセドリックを感じながら
切ない想いに気付かされたように
ケンジは瞼を閉じた。

そこにあった匂いや体温、肌触り。

ケンジは噛み締めるように
セドリックのあらゆるものを記憶する。





(まさか男に堕ちるなんてな……)





好きになった女の子もいた。
付き合って最後までした女の子もいた。

けれど自分から
こんなに
欲しいと求めたのは初めてだった。

告白されたから付き合った。
そんな空気だったからキスをした。
今までの恋愛は他人に流されていた。
いわゆる薄い恋愛。





「明日もまた来る」


「仕事だからだろ」


「ああ。いい夢を」


「おやすみ」





体を起こしたセドリックは
いつもの顔に戻っていた。

笑顔もなければ甘い言葉もない。



気まずい空気を作りたくなくて
お互い慎重に言葉を選んで、
一人だけの部屋になる。





寝る時間まで何をしよう。



そんなこと考える暇もないまま
好きな男のことばかり考えていて
いつの間にか

意識を落として眩しい朝を迎えたのだった。


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