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【R18】Querer【創作BL】

第19章 戻りたい





中高一貫校ではなく、
成績ともに優秀で選択肢が多かったから
どこの高校に入ろうか結構迷った。



学科重視か
雰囲気重視か
進学実績重視か。

都内の中から複数校考え、
見学や説明会にも色々足を運んでみた。



兄貴の通った高校も候補にあがったが
のびのび満喫したかったから
雰囲気重視で志望校を決定した。









(推薦入試だったからな。
…どんな奴が来るんだろ)





真新しい制服をきて電車に乗り込むと
一気に注目を集める。
俺は身長が伸びるのが早かったから
高校1年生で178㎝。

中学では兄貴の彼女と寝たりして
面倒をかけてしまった。

今度こそ
自分が好きになった相手と
はじめて彼女を作ってやろうかと
少々企んでいた。





(1年1組、中学んときも1組だったな。
出席番号2番も同じ。
阿部に…、槍木?…ヤリって読まないのか)





クラス案内の掲示板で
割り振られた初めてのクラスを確認する。

前後に座る男子生徒の名前を覚え、
踝を返すと。





「あっ、あの」


「ん?」





ボブカットの艶めいた黒髪の女子。
小ぶりの鼻で可愛らしい声。
黒目も大きくて…、

外見のレベルは高め。





「何組だったかなって…。
あっ、その前に自己紹介しなきゃだよねっ」


「俺、1組の牛垣。よろしく」





軽め愛想を振りまく。

学校に来てから何人目だろう。



途中から数えることも止めてしまい、
とりあえず自分のクラスに向かって行った。


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