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【R18】Querer【創作BL】

第15章 帰る家





家に灯りは付いていない。



郵便ポストをみると
新聞を止めていなかったから
滞在日数が分かるほど

たくさん押し込まれてあった。





「……」





ポストに入っていたものをすべて紙袋に入れ、
エレベーターを使って階をあがる。



ポケットに入っていた鍵を取り出し、

ガチャ…と鍵を開けた。










嗅ぎ慣れた自分の家の匂い。





玄関から廊下を一歩一歩進み、

あるものないもの…

目にうつる景色に違和感を覚えながら
リビングに続くドアを開ける。










「出て行け」と言ったのは俺の方だ。















帰宅したらいつも
温かな食事が並べられていたテーブルには、



離婚届



一緒にポストに入れていた金の入った封筒





そして、

結婚指輪が置いてあった。




















「誠意のつもりかよ…っ…」




















裏切ったのは千恵美。

離婚を切り出したのは俺。



あんなに泣きついて来たのに
こうもあっさりと

別れることが出来てしまい…





訳の分からない涙が流れ出した。


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