第13章 初恋
この顔の痣を知ったユウは
後ろに振り返って俺の頬をさする。
「俺、ハリセンで
殴り込みに行ってもいいかな?」
「頭突き拒否られたからダメだろ」
「じゃあ丸坊主にするのは?」
「それは名案だな。
でもまあ、ケツ掘られたのは勘弁だ。
まだヘンな感じする…」
つい昨晩の出来事。
痣が消えてないどころか違和感のある尻の穴。
「血とか出てない?病院行った?」
「血は出てない。
けど病院行くようにって言われて
土曜日診療科クリニックの予約取った。
またケツほじくられんのか。
快便なのにイヤだな~…」
「感染症の問題とかあるからね。
付き添ってあげよっか?」
「そこまで子供じゃありまセーン。
ってかその日、ユウは仕事だろ。
もう寝る。
電気消して~」
「うん。じゃあ腕離せよー」
「んー」
離れて行ったユウは照明を消しに立ち上がり、
明かりがなくなった部屋でまたくっ付く。
おやすみ、
と言葉を交わして眠りについたのであった。