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【R18】Querer【創作BL】

第12章 知らせ





今日も仕事がある。



朝帰りしたら千恵美に心配された。


濡れたまま寝たがタフな体は
熱をこじらせることもなく、

顔をみて大げさに手当て
してくれそうになったが、

目立ちたくなくてコンシーラーで痣を隠した。





「顔面一発で済んだのが幸いか…。
俺も一発、ぶん殴りたかった」





刑務所に入るまで長瀬の顔面を殴ってやりたい。

こうガツンと。
この際だから頭突きでもいい。
刑事にお願いしたらできないだろうか。

爪で痕付けたくらいじゃ気が治まらない。





「はぁ~…」





会社に行くのがこんなに気が重くなるだなんて、
初めてのことだ。





あの後、

ホテルは一人退出できなかったから
湊とはベッドで背中合わせで寝た。



ソファーで寝るなって
一言だけ呼びかけたら行かないでいてくれた。





チェックアウトする時は一言二言だけ喋った。








「はぁぁ~…」








会社で面倒なことを話すよりも
湊のことが心配だ。



自分の気持ちにようやく気付いたが

ヤッチマッタ。





「やばいこれマジ泣きそう」









精神的ダメージはこっちの方が上。



この弱音はたぶん、

身体の隅っこに薬が残っているせいだろう。


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