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【R18】Querer【創作BL】

第10章 取り調べ





この刑事も仕事だとはいえ、
俺のこんな憐れなほど発情した姿をみて
煽られているのは容易に伝わってきた。



この刑事はその気がある。



長机の下で何度も

落ち着きなく足を動かしていたのは

気付いていたから。





「ァ…」





刑事は一生懸命こすっていた手首に触れてきた。



鼻息を抑えようと肩が動いており、
長机で見えなかった部分も目に止まった。





「事情聴取はここまでです。
自宅に帰って…、
奥さんに慰めてもらいなさい」


「嫁に…こんな姿
見せられるわけないでしょ…っ。

アンタは…、
他人の取り調べ行いながら
勃起するんですか」



「俺…いや、私だって男に興味はないですが
男なんだから仕方ないでしょ。
…今日はとにかく、
自棄を起こす前に自宅に帰りましょう!」








刑事の力強い言葉。








「…あぁ…そうだな。
今の俺はどうにかしていた。
おかしなことを言って、すまない。
物部刑事…」


「っ…、人を待たせているんです。
後日、またお伺いします」



「ぁりがとうございます…」





一人じゃ立つことができなくて、
物部刑事に支えて立たせてもらう。





取り調べ室を出て、

長い廊下を歩いて行くと…



ずっと待ってくれていたらしい
憎たらしい顔がそこあって


内心ホッとしたように笑みが作れた気がした。


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