第4章 揺らして
「__で、ナマエはフーゴのこと、どう思ってるんだよ?」
お酒がいい感じに回ってきた様子のブチャラティとアバッキオに、ずっと聞きたくてたまらなかったような様子ですそう聞かれた。
当の私はベロベロで、おそらくこの質問の答えを聞き出すために先程からお酒を注いでいたんだと今更気づいた。
「え〜〜、答えなきゃ、ダメ、なの?」
かろうじて抵抗は出来るけど、呂律が回らない・・・。
「いいだろ?俺たちが手助け出来るかもしれないんだぜ?」
そこまで言うならもう気づいてるじゃん、絶対!
なんて口で突っ込む余裕ももう無く、頭で思っては直ぐに消えていく。
「ん〜〜・・・好き・・・かも。」
「ハハハ!ホントかよ!マジに好きなのか!」
いつもよりハイテンションなブチャラティの声が頭に響いてじんじんする・・・。
「まあ、あいつは良い奴だ。ただ、キレたらおっかねえってのがネックだがな」
アバッキオも話に乗ってくる。
「あいつのどこに惚れたんだ?」
不意にそう聞かれて、今までの会話を振り返ってみる。
いつから、フーゴを意識するようになったんだっけ。
まだ私が仕事に慣れない時、手取り足取り教えてくれたり、
困った時は助けてくれるし、他愛もない会話も楽しくて、それで・・・
「ふーん、もう、ガッツリ惚れてるって感じだな」
「あれ、私声に出てた?」
「全部出てたが」