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刹那

第3章 歯車


それから何年かが過ぎた。
政宗と家康の御殿も建ち、信長の楽市楽座と同盟によって 商人が行き交い、益々活気のある国となった。

葵は、城で留守番だった。
それぞれが戦や、視察などで忙しく 皆で朝餉をとる時間が出来ないでいた、そんな日だった。運命は、動いていた。

バタバタッ

一人、部屋で朝餉を食べながら騒がしい城内の様子に 首を傾げる。
「そなた、何があったのか聞いておいで」
近くに待機する女中に声をかける
「はい、ただいま」
自分の周りにいる女中たちは、一体何事かと不安気だ。自分だけは、不安気にしてはいけない。
「姫様、何事でしょうか……」
「誰かが、帰城するのではないか?」
「それでもこんなに」

バタンッ

「姫様っ!大変です!!!」
慌ただしく、入ってきた先程の女中に 皆が
「やっぱり何かあったのね」と騒がしくなる
「静かになさいっ!慌てないで、何があったの?大丈夫だから落ち着いて話して」
「は、はい、申し訳ございません」
女中は、息を整えると 葵を真っ直ぐ見つめて
深く息を吸い 吐き出すように喋り出した。
「姫様、お気を確かにお聞きくださいませ。
御館様が京の本能寺にて襲撃され、安否は分からぬとのことでございます。」
頭が真っ白になる。
目の前が真っ暗で、報告をする声も遠くに聞こえる。
「本能寺より、一人早馬で 知らせに参った男が 家康様と政宗様に報告し 、政宗様が単騎で本能寺に向かいました。」
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