第17章 アネモネ ~澤村 大地~
咲弥「おーい。だーいち!」
澤村「ん?あ、あぁ…ごめん(苦笑)」
咲弥「何か考え事?」
澤村「ん、ちょっとな(苦笑)」
咲弥「ふーん…で、先生ココを教えてくださいww」
澤村「りょーかいww」
そう、俺は咲弥に勉強を教えている…
ま、そこまで教える事はないんだけど…
澤村「スガも言ってたみたいに進学クラスに来ないか?」
咲弥は問題を解いていた手を止めた
咲弥「だってあそこにいたいから……」
澤村「咲弥…」
咲弥「もし大地や孝支が大変だったらちゃんと言ってね!1人で頑張って勉強するし[ニコ]二人には迷惑かけたくないから…」
進学するはずの咲弥がなぜ頑なに就職組のクラスにいるのか…
スガも俺も知ってる…
俺達はこの恋が実らないって分かってる…
でも好きな気持ちは変わらない。
澤村「はぁ…迷惑とか全くないから(苦笑)」
咲弥「ほんと?」
澤村「ほんと。それに教えるとこっちも勉強になるしな[ニコ]」
咲弥「よかった[ニコ]ありかと」
最初はノート貸したりとかしてたんだけどスガも俺も咲弥と一緒にいる口実がほしかったんだと思う……
道宮「澤村ー!」
澤村「ん?道宮?どーした?」
道宮「これ、部活の部長のプリントねー」
澤村「お、サンキュー」
道宮「あのさ、澤村…」
澤村「ん?」
道宮「最近部活前に図書室で何してんの?菅原も…」
澤村「勉強だけど?」
道宮「じゃあ私も一緒にやろうかな!?」
澤村「咲弥に教えてるんだよ」
道宮「え、月城…さんに?」
澤村「咲弥が一応進学も視野に入れてるらしくてさ…俺とスガが協力してるんだよ[ニコ]」
道宮「へ、へぇ~……でもそれって澤村達大変じゃないの?」
澤村「え?なんで?」
道宮「部活もあるのに合間縫って教えて…」
澤村「別に俺もスガも勉強嫌いってわけじゃないし…教えると自分もちゃんと覚えれていい勉強になるしな…」
道宮「そ、そっか……」