第16章 ライラック ~菅原 孝支~
そうだよな…
普通ありえないよなー
そんでもって同じ子好きなくせに
いがみ合いとかもない不思議…
俺達すげー(苦笑)
俺と咲弥は小学生の頃一緒だった…
中学は家の都合とかで違ったけど
烏野で会った時は驚いたなー…
俺の“初恋”
まぁあの時はそこまで意識してなかったけど…
咲弥いいなーくらい(苦笑)
まさか高校入ってここまで好きになるとは…
「おーい」
しかも大地も旭も……
「こーしー?」
なんというか……ほんと…
しかも男3人で足踏みして
情けない……
「孝支!」
菅原「うわっ!え!?咲弥!?」
咲弥「どうしたの?さっきから声かけてたのに…」
菅原「へ?そ、そうなの?」
咲弥「大丈夫?体調悪い?」
菅原「大丈夫、大丈夫[ニコ]ちょっと考え事してただけ」
咲弥「そう?何か悩みあったら聞くからね[ニコ]」
菅原「おう。サンキューな!」
いやいや…
咲弥の事だなんて言えねー(;´゚д゚)ゞ
ってか俺は知ってる……
俺も大地もこの想いが実らないって事。
咲弥が誰を好きなのか……
実は最初から気付いてる…
だからズルいって分かってても
咲弥達が付き合うまでは
ぬるま湯にいたいと思ってしまう……
どちらかといえば大地や旭よりは
一歩前だと思う……多分……(苦笑)
小学校の頃を知ってるのは強い…
影山は中学の咲弥を知ってる……
高校だけの咲弥を知ってるより
ちょっと頭出てる気がする……
って俺セコッ( ̄□ ̄;)!!
“ポンッ”
菅原「え?」
「「…………」」
咲弥「こ、孝支……?」
澤村「ス、スガ…どうした?」
菅原「えーっと……俺、今何した?」
咲弥「トスの体勢なのにトスせずにオデコでボール受けたように見えたけど……」
繋心「あーーっと…菅原…どうした?大丈夫か?(苦笑)」
菅原「あ、はい…なんかすみません……」
やってしまった……
考えこみ過ぎた……
咲弥「孝支…ほんとに大丈夫?」
軽く顔を覗きこみ心配してくれる咲弥
菅原「大丈夫だって(苦笑)」
咲弥「そう?」