• テキストサイズ

《イケメン戦国》時を越えて

第17章 時を越えて〜分岐〜信長ver.前編 ※R18あり


〜信長目線〜
舞の行方不明事件から数日後、軍議の後に光秀から『舞の話を聞いてやって欲しい』と請われた。何の話なのか分かった俺は
「必要ない」
と返す。すると

バキッーー

光秀に思い切り殴られた。
「光秀!お前なんてことを!!!」
秀吉が烈火のごとく怒って光秀に向かって抜刀する。それを
「良い」
と制し
「なんの真似だ」
冷たく聞けば
「『なんの真似』はこちらの台詞。貴方はどういうおつもりで…。」
そう言って両の拳を握り、唇を噛みしめ、押し黙った。
「はっきり言え」
そう促すも、敵意剥き出しに俺を睨み付けると踵を返して部屋を出て行った。
「あいつ!!!」
怒りの治らない秀吉が後を追おうとすると、
「秀吉!待て!!」
政宗が止めた。
「なぜ止める!」
秀吉が勢いのままに叫ぶと
「俺でも殴ってる。」
政宗がそう答えた。
「俺でもそうです。」
今度は家康がそう言うと
「はっ?お前たち、一体どうしたんだ?!」
剣を削がれた秀吉が混乱して尋ねる。
「舞を傷付けるからだ。」
そう一言残し、政宗も出て行く。家康も後に続いた。
「…なんなんだ?」
呆気に取られる秀吉に
「畏れながら申し上げますが、お三方とも、信長様に舞様とお話をして欲しいと思ってらっしゃるのは間違いないようですね。」
三成がそう答えた。

なぜ俺が舞と話さぬだけで彼奴があれほどまでに怒り狂うのか…。理由は分からぬが、俺も逃げてばかりもいられないだろうと腹を括る。
「天主へ舞を呼べ。」
そう告げて、天主へと戻った。

舞の話とは恐らく『500年後に帰る』と言うものだろう。それを聞けば、己がどうなるか分からず、舞と対面するのが怖かった。俺が『ここにいろ』と請えば、舞はどうするのか…。
近頃はそんなことばかり考えていた。
/ 336ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp