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《イケメン戦国》時を越えて

第16章 時を越えて〜分岐〜幸村ver.後編 ※R18あり


そんな濃い時間を過ごした二人は、上田城を出立し安土へと向かう。
見送りの家臣たちと村正が
「次は奥方様とお呼びできることを楽しみにしております。」
「幸村様、くれぐれも…お分かりですね?」
「留守を預かるのは慣れておりますゆえ、ご心配なく。」
「ウォン!(しっかりやれよ!)」
などと好き放題言うのを、二人は苦笑いして見ていた。

安土までは、行きと同じ道を進む。途中、二箇所で宿泊し、上田城を出て三日後、ようやく安土に到着した。城門には、武将たちが出迎えのために勢ぞろいしている。馬から降りた舞は、武将たちの前まで走って行き
「ただいま戻りました!」
と元気いっぱいに挨拶する。
「ああ」
「「「おかえり。」」」
「道中は大丈夫だったか?」
「舞様、お帰りなさいませ。」
とそれぞれ返した武将たちはとても嬉しそうだ。そんな中、光秀が幸村に近寄って来て
「最低でも一年は嫁に出さん。」
と先制パンチを浴びせて来た。
呆気に取られる幸村にニヤリと笑うと、
「簡単にはやらんぞ。」
と念押し口撃を食らわす。
ノックアウト寸前の幸村に、今度は家康が
「祝言前に子でも成したら、城が燃やされるかもね。」
と言い、幸村は完全にノックアウトされてしまった。

そんな幸村を見て
政宗「おいおい、もう伸されちまったのか?」
秀吉「いくらなんでもそれはないだろう。」
信長「そんな腑抜けには一生やれんな。」
家康「…やっぱり趣味悪い。」
三成「趣味が悪いとは?」
家康「お前には関係ない。」
武将たちが好き放題言っていると、
「みんな意地悪しないで!幸村は私をお嫁さんにできなかったら、お城を追い出されて、家臣のみなさんにも捨てられちゃうんだから!」
と舞が爆弾を投下する。

「「「「ぶっ」」」」
「「くくっ」」

光秀「幸村、それは大変だ。そうなったら、明智に婿養子に来るが良い。」
信長「秀吉に主従する手もある。」
家康「城も家臣も徳川で引き取るから安心して。」
政宗「俺んとこでも良いぞ?」
秀吉「お前もいろいろ苦労してんだなあ。」
三成「幸村殿が織田軍に来れば『鬼に金棒』ですね。」
爆弾は燃料投下にしかならず、幸村いじりが加速して行く武将たちに

「ふざけんなっ!婿養子に行く城主なんて聞いたことねー!!俺の主は信玄様だけだっ!ぜってー舞を嫁にして帰る!!!」
幸村は雄叫びで反論した。
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