第13章 時を越えて〜分岐〜家康ver. ※R18あり
※R18です。苦手な方はスルーしてください。
〜家康目線③〜
痛みが落ち着くまでしばらくじっとしていたけど、舞の中が少しずつ緩んで来た。
「落ち着いた?」
そう聞けば
「うん。痛かったけど、家康を感じられて幸せ。」
と泣き笑いした。
そんな舞を見た俺はーー
「家康…泣かないで…」
気付かないうちに涙を流していた。
それをそっと拭ってくれる舞に
「こんな気持ち初めて。舞をこの手に抱けて幸せ。舞、ありがとう。」
そう心からの気持ちを伝えれば
「私も幸せだよ。ありがとう、家康。」
と言った。
舞を貫くまでは必死で余裕なんてなかった。愛する女を抱く景色は、今までの経験なんてなんの役にも立たないくらい、違っていた。舞の全てに触れて口付けても全然足りなくて、いつまででも愛していたいと思った。
ひとつになれた喜びは一生忘れない。
愛する人とひとつになれた。それだけで、今まで俺が生きてきた中の辛いことも苦しいことも全て吹き飛んで行った気がした。
「舞、愛してる。本当に心から愛してる。」
そう言って、舞に口付ける。
「舞が愛しくて愛しくて仕方ない。」
「うん。私も家康を心から愛してるよ。本当に大好き。」
お互いに言い合って、強く抱きしめ合う。
「舞、このままじゃ痛いから寝かすよ。」
舞を再び横たえる。
初めての行為で、女性上位で突くのは辛いだろう。このまま終わりにできれば良いけど、俺も吐き出したくて限界だった。
「ごめん。もう少し頑張って。」
そう言って、ゆるゆると腰を振る。
痛むのか、力を入れて固くなっていた体は、挿入を繰り返すうちに少しずつ力が抜け
「あっ、んっ」
と喘ぎ出した。
「気持ち良くなって来た?」
そう聞けば
「…うん。」
上目違いで言われ、
「ーーうっ」
限界に達した俺は
「もう出るっ」
舞の腹の上に精を思い切り吐き出した。
吐き出した精を拭き取り、恥ずかしがる舞を制して舞の中心もきれいに拭く。手拭いと敷布には、純血の証。
舞の最初の男になれた喜びがふつふつと湧いて来た。
そんな俺を見て
「家康、ニコニコしてどうしたの?」
舞が言うから
「だって、舞の最初の男になれたから。」
そう答えれば
「最初で最後の…たった一人の男性(ひと)だよ。」
真っ赤な顔で舞が言った。
ああ、なんて俺は幸せなんだろう。
舞に会えてこの手に抱けた俺は本当に幸せだ。