第13章 時を越えて〜分岐〜家康ver. ※R18あり
盛り上がる中、舞は信長と謙信の元へ向かった。
「信長様、謙信様。」
「「なんだ。」」
「預かっていた、懐刀をお返ししようと思って…。おかげさまで、無事に過ごせました。ありがとうございました。」
未だにお守り代わりだと信じて疑わない舞に苦笑いする信長と謙信。
「それはお前が持っていろ。」
謙信が言えば
「一度やったものを返すな。」
と信長も言う。
「でも…」
「でも、なんだ。」
「こんな大事なものをいただく訳には行きません。それに、明智と徳川のも含めて4本の懐刀を持ち歩くのは重いです!!」
「「………」」
「ブッ、アッハッハッー!!」
様子を見守っていた信玄が笑い出した。
「『重いから』って…ブハッ!最高だな。ハハハハッーー」
「「………」」
無言で不機嫌そうな顔をする二人。と、笑いの止まらない信玄。その対象的な様子に皆が集まって来た。
「どうしたんだ?」
秀吉が尋ねると
「信長様と謙信様に懐刀をお返ししようとしたら、お二人とも『返さなくていい』って…。それで、『4本も懐刀を持ってると重いです』って言ったら、信玄様が笑い出したの。」
舞が困ったように言う。
「「「「「ブッーー!!」」」」」
それを聞いた武将たちが吹き出した。
秀吉「見事に分かってないな。」
政宗「伊達のは渡さなくて良かったと心から思う。」
幸村「家紋の懐刀だよな?扱いひどくねーか?」
義元「でも、ちゃんと袋に入れてたよ?」
幸村「そーゆーことじゃねえ!」
三成「箱の方が良いのでしょうか?」
幸村「だから、違うっつってんだろ!!」
佐助「義元さんと三成さんコンビ最強だな。」
家康「ほんと疲れる。」
光秀「ククッ、家康。お前のも『重い』と言って、返すつもりかもしれないぞ?」
家康「…まさか…」
光秀「その重さが重量のことだと良いがな?」
家康「……」
幸村「あーあ。まんまとはまってるな。」
佐助「家康公をおもちゃにするなんて…。さすが明智光秀だ。」
義元「こうなったら、みんな舞に懐刀あげたら?」
三成「それは良い考えかもしれませんね!」
幸村「……」(もうツッコミたくねー)
三太郎「……」(某も懐刀を作らねば)
「…お前たち…全員、斬る!!!」
幸村「うわっ!あぶねーって、お前ら逃げるの早すぎだろっ!!」
佐助「幸村、いつもありがとう。」
幸村「おー。って、俺を犠牲にするなーーー!!!」