第43章 大掃除も楽じゃない〜新年特別編〜
「ソレ…とは、これか?」
私から抜いた指を艶めかしく舐めながら、信長様はその張形を再び手に取り私の目の前にかざした。
「…はい」
「ふっ、これをどの様に使うのか分かって言っておるのか?」
信長様の問いに対し、私はコクンと頷いた。
「先程は使いたくないと頭を振っておったのに、使っても良いと?」
「…もし、信長様がお望みなら」
私に出会う前の信長様はかなり遊んでいたのだと聞いている。
快楽の全てを知り尽くしていそうなお方だし、きっとこう言うのを使って遊んでいたりもしたのかもしれない。
「信長様は、本当はこう言う営みをお求めなんですよね?」
(もっと過激で卑猥な営みを…)
「はっ?」
「私でご満足頂けないのに浮気もせず我慢して下さってる事は分かってます。だから、もしコレで少しでも信長様にご満足頂けるのなら…」
信長様にされるなら本当は何でもいいと思える私は、驚いた顔で私を見る信長様を見つめ返した。
少しの沈黙の後…
「くっ、ククッ、貴様は本当に…」
信長様はなぜか笑い出した。
「信長様…?」
(どうして笑うの?)
「空良」
「はい…………っ!」
信長様は私の片手を取り、自身のモノを握らせた。
「もう一度聞く。俺とソレと、どちらがデカい?」
先程とは違い真剣な顔で私に問いかけた。
「そ、それは……信長様…です」
もはや張形とは比べ物にならない程の質量と熱さのソレは、私の手をも襲いそうな程ドクドクと脈打ち獰猛に存在を主張する。
「よく覚えておけ、満足をしておらん者のココは…この様に滾ったりはせん」
「っ、……はい」
「貴様は常に余計な考えが過ぎる。おおかたコレを見た光秀か政宗が遊び半分でここに置いていったのだろうが、俺達夫婦にこんなモノは必要ない。俺が抱きたいのは貴様だけで、貴様だけが俺を満足させられると、いつになれば理解する?」
「信長様…、」
「とは言え、貴様の中に挿れて掻き回せばどうなるのか?見て見たい気もするが、貴様に触れていいのも、挿れていいのも俺のだけだ。挿れてはやらん」
「………っ、」
「それに、こんなモノで貴様は満足はせぬ。俺のものしか受け入れられぬよう、貴様の身体はできておる」
「っ、はい……」
恥ずかしいけどきっとその通りで、私は沸騰寸前の顔で頷いた。