第30章 京宴 中編
グチュン........
「ぁっ..........」
熱い顔が、卑猥な水音で更にカァッと熱くなった。
「ふっ、なんだこれは?........こんな簡単に俺の指を飲み込むほど濡れておるなら、挿れても問題はなさそうだな」
「い、言わないで..........」
もう十分に濡れてることも分かってたし、自分から強請るなんてはしたない事だと分かっていても、今夜は言わずにはいられなかった。
恥ずかしさで顔を背けるとすぐさま戻され、口づけが落とされた。
「それにしても、貴様がこんなにも俺を待ちわびていたとは....、気付いてやれず悪い事をしたな......くくっ.....」
心底愉快な声を出して笑う信長様に、私の頭の中は色々な意味でもう沸騰しそうだ。
「愛しい者の期待には答えてやらねばな」
信長様は自身の着物を素早く脱ぎ捨て私の足の間に割って入ると、熱のこもった目で私を見つめた。
「っ、信長様と、一つになりたい」
今夜はずっと、重なり合っていたい........
「っ、阿保、........どうなっても知らんぞ」
驚いた顔は目を細め優しく微笑む。
信長様の身体がゆっくりと私に覆い被さると、深く唇を塞がれた。
「ん、.............ふっ、」
啄む度深く重ねられていく唇の熱を感じていると、信長様の熱くて硬いものがお腹に触れた。
それはスリスリと私の愛液を纏い、準備を始める。
「空良」
艶のかかった声で名前を呼ばれるだけで、ぞくりと肌が粟立つ。
私はこんなにも、信長様を欲してる。
「好き........んっ、」
私に口づけながら、熱く滾るモノがピタリと狙いを定めて動きを止めた.........
(あ、そう言えば......)
「あっ、んん.......まっ、待って信長様!」
私は、重要な事を思い出した。