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叶わぬ未来の夢を見る【イケメン戦国】

第3章 侍女の仕事



「良い声で啼く。褒美に紐を解いてやる。どのみちもう抵抗はできんだろう」

信長は楽しそうに言うと、懐剣で私を縛る紐を切った。


「空良.......」

信長は私を抱き寄せると口づけを落とし、更に深く腰を打ちつけた。

「やっ、あぁっ!」


....結局その夜は、信長の気が済むまで散々啼かされ、私は途中で意識を飛ばした。





・・・・・・・・・・

トク.......トク.......トク.......トク.........


.........規則正しい胸の音が私の耳に聞こえてくる。


それに.....温かくて心地いい。

こんなに気持ちよく寝られたのは久しぶりな気がする....

「ん................」

..........でも.......少しだけ苦しいから、抱きしめる腕を緩めて欲しい。


「んん..............」


「おい、あまり動くな」



...................................んっ!?


その声で目覚めると、あり得ないことに信長の腕の中。


「なっ!」


慌ててその腕から逃れようとしても、力強く抱きしめられていて逃げ出せない。

「おい、逃げるな」

「っ、離して.........」

「無理だ。貴様は抱き心地がいい。久しぶりによく眠れた」


「はっ?何言って....」

私も同じ事を思ったなんて死んでも言えない!


もう一度、強く胸を押して離れようとした時、信長の首に残った跡が目に入った。


「っ.............」


「首の跡なら気にするな。すぐに取れる。それに貴様の手首にも跡が残った。今回は痛み分けだな」

ふっといつもの様に笑うと、私の片手を掴んで跡に口づけた。


「夜明けまでまだ少しある。このまま寝させろ」

「なっ、寝るなら一人で寝て下さい。私はあちらで....」

「ならん、貴様は俺の侍女だろう。これは命令だ!このまま俺と褥を共にせよ」

ぎゅっと腕に力を込め、動けないほどに抱き締められた。


「っ.......、今夜だけですからね」

抱かれた後の疲労感もあり、眠気に負けた私は観念してそのまま目を閉じた。


その後、目覚めた時に信長はもういなかったけど、私はあの夜襲にあって以来、初めてぐっすりと眠ることが出来た。


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