• テキストサイズ

叶わぬ未来の夢を見る【イケメン戦国】

第20章 夢で逢いましょう



太腿を撫でながら口づけて迫る信長様に抵抗しながらも、どんどん流されていく私.....

でもさっきから、違う所からも信長様の声が聞こえて来る。

おかしいな。信長様は目の前にいるのに。

「よそ見をするとは余裕だな」

「あっ、」

私の頭の後ろに苛ついた手を入れて引き寄せると、深い口づけが落とされた。

「ん、」

「空良、夢の中の俺に見惚れるのもいいが、そろそろ本物を見よ」

今度ははっきりと声が聞こえて来た。

「...............え?」

焦点が合い、笑いを堪える様に私を見つめる信長様と目が合った。

「信長様っ!お帰りでって、あれ?私何で抱っこされて.....」

「ふっ、気持ちよさそうに寝ておったのでな、そのまま天主に運んでやろうと思っていた所だ」


「あ、私、夢を......」

すごく生々しかったけど......

「どの様な夢か当ててやろうか?御所に参内した俺と、帝の妹である貴様が恋に落ちる夢であろう?」

「な、何でそれを!」

「ククッ、分かり易く寝言を言っておったからな」

「っ、信長様、すごく意地悪でいやらしかったです。現実の宮中でもあんな事を?」

「おい、喧嘩を売っておるのか?」

「だって......」

「詳しくは部屋で聞いてやる。その前に...」

「んっ」

短い口づけが落とされる。

「貴様に会いたくて、その宮中の姫達の誘いを断って馬を駆けて戻ったのに、何の労いの言葉もなしか?」

吐息のかかる距離で、信長様は悪戯に囁く。

「っ、お帰りなさい。寂しくて、ずっと信長様に会いたかった」

ぎゅっと首に抱きつくと、

「俺もだ」

優しい言葉と一緒に強く抱きしめてくれ、優しく口づけられた。


「.......でも、夢の中の信長様、本当に変態でした」

「まだ言うか、余程仕置きされたいとみえる」

「やっ、嘘です。ごめんなさい!!」

「まぁ良い。俺にも新たな楽しみができた」

「えっ、何ですか?」

「秘密だ」

「?」


天主に戻った後は、夢の中の出来事を強引に聞き出され、それ以上の事をされたけど、現実でも夢でも私が信長様に敵うはずはなく、久しぶりの二人の熱い夜を過ごすことが出来た。

そして後日、呉服屋より小袿が届き更に恥ずかしい事をさせられるのだけど、その事は私達二人だけの秘密という事で。


/ 679ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp