第9章 休戦日

「貴様は、いつも綺麗だな」


艶のかかった声でそう言うと、胸元に口づけを落とす。


「んっ、」


じんわりとそこから熱が広がっていく。


胸をやわやわと揉まれながら、首すじ、鎖骨、胸、お腹と、あらゆる箇所に口づけが落とされる。

ちゅ、ちゅっと、静かな部屋に信長様が落とす口づけの音が響き、時折ちくりと甘い痛みを感じた。


「んっ.......ぁ.........」


熱い手と舌が私の身体を滑り愛撫していく。


「っふ、.........っぁ、」

揉まれ、舐められ吸われれば快楽が擽ったさと一緒に襲って来て、つま先に力が入りつい逃げようとしてしまう。


「おい、逃げるな」


信長様は、褥の上に少し移動した私の体を愉快そうに引き戻す。


「貴様は本当に大人しくならん」

髪を梳く様に頭を押さえられると、熱を孕んだ目と目が合い口づけられた。


「ん..........ふっ.............ん、ぁっ」

角度を変え何度も深くされる口づけと、胸を弄る手との刺激が相まって、どんどん溶かされていく。


「今宵は、いつも以上に甘いな」

そう言いながら唇を離すと、顔中を舐める様に口づけ、耳を軽く食んだ。

「ひゃっ、ん........」


ピクンとっからだが跳ねる。


「貴様の耳はいつも攻めがいがある」

ちゅ、ちゅる、にゅるん........かぷっ！


「ふぁ、ぁっ........んっ.....く、擽ったいです、ぁっ」

舌先で熱を与えられている最中でも、胸への刺激はずっと続いていて、顔を捩り、体を捩りと、どうしても与えられる快楽から逃れたくなる。



「ふっ、また逃げるか。貴様は本当に無駄な動きが多い」


信長様は愉快そうに私の胸の先をキュッと摘まみ、まるでバツを与えるかの様に更なる快楽を連れてくる。

「やっ！.................ぁっ、はっ........はぁ、」


もう、身体が熱くて下半身も疼き出した。



「その顔.....いつも以上に唆られる。もっと啼かせたい」



「あっ！んんっ.......」


ぢゅ、と胸を吸いつかれるのとクチュっと既に濡れて疼いた秘所に指を入れられるのは同時で、急な二つの刺激に身体は仰け反りあられも無く大きな声が漏れた。