第9章 少しだけ未来の話(銀時裏夢)
脱衣所に入った遼は、扉を背にズルズルと座り込む。
「顔赤いの、バレてないよね」
ごく自然に対応したつもりだが、内心心臓がバクバクして、恥ずかしくて仕方が無かった。
冷静になって考えると、とんでもない事を言われた気がする。
「子ども、かぁ……」
銀時の反応は意外だったが、自分との将来を考えてくれたことが嬉しくもあった。
「とりあえず、お風呂入ろう」
浴槽にお湯を溜め、先に体を洗おうと石鹸に手を伸ばした瞬間、浴室の扉が開いて銀時が入ってくる。
驚く遼をよそに、銀時は「どうせなら一緒に入ろうぜ」と、ニヤリと笑った。
「や、やだっ!出てって!」
「だーめ。俺ももう裸だし、我慢出来そうにねぇから」
「ひゃあっ!」
「触るついでに洗ってやるよ」
「い、いい、いらない!」
遼は慌てて銀時に背を向けてしゃがみ込むが、力の差は歴然で、あっさりと抱き上げられる。
「うわぁぁっ、何?何?!」
「おとなしく洗われるのと、じっくり観察されるのどっちがいい?」
「どっちもやだ」
「わがまま言うなら、銀さん滅茶苦茶意地悪になっちゃうかもよ」
耳もとで囁かれ、遼は観念して「洗う方でお願いします」と答えた。
「じゃあ、俺に背中向けたままでいいから、頑張って立ってろよ」
「え?
あっ、んっ……ちょっ」
「あー、おっぱいやらけー。ははっ、ちょっと固くなってんな」
「んっ、や、待って、石鹸つけてな、いっ!」
胸の先端をぎゅっと抓みあげられ、遼の体がビクリと震える。
「石鹸つけて大丈夫か?」
「大丈夫って?」
「まあ、してみてのお楽しみか」
含みのある言い方に、遼が不思議がっていると、銀時は石鹸を取ってそれを遼の胸に擦り付けた。
ぬるりとした感触に、遼は思わず息を漏らす。
「何だ遼、石鹸で感じたのか?」
「ち、違っ、ちょっとびっくりしただけ、だから、っふ」
「へぇ、石鹸で擦られてビンビンになってきてんぞ。よっぽど触って欲しいんだろうな。じゃあ、希望通り」
「あっ、やっ」
石鹸を置いて、銀時が指で摘まんだり擦ったりする度に、遼の体が反応し、堪えられなくなった甘い声が浴室に響いた。