第29章 支配される心と体(近藤・土方裏夢)
くちゅ、と粘膜が擦れ合う音と共に、土方のモノがゆっくりと遼の中を押し進む。
遼の柔らかな腰を掴む土方の手に力がこもり、それが更なる快感を呼んだ。
「ああっ……ふうっ」
「入口狭ぇな。ったく、処女でもねぇのにギチギチ絞めやがって」
「やっ、あぁんっ」
「喘ぐ以外出来ねぇのか?」
「だっ、あっ、あっ、あっ」
腰が打ち付けられるのに合わせるように、遼は熱い息を吐く。そして、無意識に突かれる角度を調整してより快楽が得られるように腰を動かしていた。
頭の中が土方の事で一杯になり、絶頂に向けて落ちてしまいそうになった瞬間、ぴたりと動きが止まり、遼は鏡越しに様子を窺う。
不思議そうに見つめてくる遼と目が合った土方は、堪らず笑みを漏らした。
「好きでもない男とセックスして、腰振りながら喘ぐなんて獣以下だな。扉一枚挟んだ向こうには、惚れてる男が居るってのに」
「――!?」
「俺が、気づいてねぇとでも思ったか?」
「いっ、あ、何っ、で……」
驚く遼に構うこと無く、ゆっくりと、けれど確実に快楽を与えられるように、土方は自身を抜けるギリギリまで引き抜く。
「弱点だらけのお前のマ〇コ、しっかり突いてやるから、近藤さんに聞こえるようにもっと喘いでみせろよっ」
勢いをつけてドンと奥を突くと、遼の全身から汗が噴き出し、殆ど悲鳴のように喘いだ。
「あっ、ああんっ、やぁぁっ!」