第29章 支配される心と体(近藤・土方裏夢)
「おい、生きてるか?」
「っあ、はい」
「いい加減出てこい。近藤さんが呼んでる」
土方の声に、遼はシャワーを止めて浴室を出る。
そこにはまだ土方の姿があり、遼は慌ててバスタオルに手を伸ばした。
「今更隠さなくたっていいだろ」
「……」
握りしめたバスタオルで前を隠しながら、遼は黙って俯く。
恥じらう必要はないと言われても、素直にそれに従えるほどに信用しきれては無かった。
「随分反抗的な態度だな。もう少し自分の立場を理解しろよ」
呆れた様子の土方は、遼の手からバスタオルを引き抜くと、硬直したその体を抱き寄せてまだ濡れたままの体を弄るように触れていく。
遼は慌てて抵抗するが、力の差は歴然で、土方の手は難なく秘裂へと到達し、半ば無理矢理指が押し込められた。
「あっ」
「さっき入れたのがちゃんと洗い流せてるか確かめてやるよ」
「だ、だめ、ですっ…んっ」
挿入された指が膣内を引っ掻くように動かされ、遼の体から力が抜け、訴える声が震えていった。
「駄目って言う割に、もうぐちゅぐちゅになってんぞ。乳首もクリも、触ってねぇのにおっ勃てやがって」
「あっ、そっ・・・言わないでぇ」
「さっきも思ったけど、お前あっさり堕ち過ぎだろ」
「あ"っ、待って、触っちゃだめっ!」
土方は器用に指を挿入したままクリトリスを弄り、胸の先端にしゃぶりつく。
それだけで遼の下腹部が震え、愛液が溢れた。
先程の行為ですっかり蕩けさせられていた遼の体と心は、容赦なく与えられる快感にあっさりと陥落してしまい、強請るように土方へと腕を伸ばす。
「副っ、ちょお……んううっ」
「なあ、遼……イきたいか?」
「あっあっ、そこっ、んっ」
「俺のこと、名前で呼べたら思う存分イかせてやる」
「な、前……?」
「名前を呼んで、どうされたいか必死で懇願するんだ」
土方の指示に、遼はごくりと喉を鳴らすと、恥じらいもプライドもかなぐり捨て、震える声を絞り出した。
「十四郎さん……お願いします──私を、十四郎さんのでめちゃくちゃにイかせて下さい」
「──今日の所は、及第点か」