第29章 支配される心と体(近藤・土方裏夢)
土方は挿入したまま遼の痙攣が収まるのを待つと、ゆっくりと引き抜いて行く。
「っは……すげぇ出たな」
満足げに頷いた土方は、未だに痙攣を繰り返しながら二人分の体液を漏らす遼の秘裂を優しく撫でた。
「あっ……ふう……」
「近藤さんが戻って来たら、また目一杯「教育」してやるから、覚悟しとけよ」
「は、い……」
どこか恍惚とした表情で応えた遼は、すっかり力の抜けた両足をだらしなく投げ出し、腹の奥で熱く残っている土方の残滓を受け入れる。
乱暴に抱かれた筈なのに、体も心もすっかり満足していた。
(気持ち、良かった……無理矢理、だったのに)
荒い呼吸を繰り返しながらぼんやりと天井を見つめていると、手枷と足枷が外されて自由になる。
「暫くはまともに動けねぇだろうから、そのまま寝てろ。俺はシャワー浴びてくるから」
「あ……」
まだ弛んだまま痙攣する遼の秘裂をティッシュペーパーで軽く拭った土方は、軽く伸びをすると風呂場へと向って行った。
残された遼は、静かに目を閉じて疲労感に身を任せる。
そうしている内にいつの間にか眠ってしまい、次に気付いた時には戻って来た近藤が枕元に腰かけて自分を見下ろしていた。
「あ、目ぇ覚めた?
おはよう、遼ちゃん」
近藤のいつもの笑顔に、遼は一瞬今の状況を忘れて「おはようございます」と、気怠く答える。
鉛のように重い体をゆっくりと起こすと、まだ体内に残っていた物がぬるりと秘裂から漏れ出し、不快感に眉を顰めた。
「大丈夫?」
「はい。あの……」
言いかけて、遼は口をつぐむ。
自分が置かれている異様な状況を思い出し、平然といつもと変わらぬ笑顔を向けてくる近藤が恐ろしくなった。
「どうしたの?
大丈夫ならお風呂に入っておいで」
底冷えするような笑顔に、遼はぎゅうっと腹の奥が締め付けられるような気がして思わず近藤から目を逸らす。
「まだ「教育」が足りなかったかな?」
「……っ!」
「今日も一杯可愛がってあげるからね。俺たち見ただけで、子宮が疼いて仕方なくなるくらいに」
耳元で囁くように告げられ、遼の唇が震えた。
恐怖からではない。
これは――