第26章 束縛(沖田裏夢)
感じる所を重点的に刺激され、遼は奥歯をカチカチと鳴らす。
「んぅっ――っ!!」
きゅうっと中が締まり、沖田の放出欲を刺激した。
息を詰めてそれに耐えると、身震いする遼が落ち着くのを待ってゆっくりと律動を再開させる。
「次は俺の番でぃ。しっかり受け止めろよ」
「んあっ、はいっ」
沖田の体を引き寄せてその腰に足を絡めた遼は、最早恥じらいもなく嬌声をあげた。
「あっ、ううンっ!またイっちゃうっ!!」
コンドームを纏った肉棒に、全周囲から柔らかい膣肉が密着し、圧迫感と共に摩擦感を生む。それは二人に強烈な刺激を与え、同調した快感をもたらした。
「ふっ、くッ…遼、イくぞ」
「ああぁぁっ、やぁあぁぁっっ」
放出されるその感覚に、遼は勢いよくのけ反る。
一瞬意識を失うような感覚のあと、現実に引き戻されて荒い呼吸を繰り返した。
「はあっ、んっ、はぁっ」
「ったく、もうバテてやがんのか。仕方ねぇな」
「んっ、あ、ごめんなさ……」
呆れながらも優しい沖田の声に、遼は言いようのない充足感に包まれて目を閉じると、中に収められたままの物がゆっくりと抜き取られる。
その感覚さえ、遼の体を刺激した。
「んあっ、ああっ」
「やらしい体だな。ホント、調教し甲斐があるぜぃ」
「もうっ、そんな事ばっかり言わないで下さい」
恥じらう遼の頬を優しく撫でると、沖田はごろりと横になる。
「総悟さん?」
「遼の体力が回復するまでちょっと休憩だな」
「ふふっ。ありがとうございます」
沖田の体に身を寄せると、ますます満たされていき、遼は幸せを感じるとともに少しだけ不安になった。
もう、沖田の居ない生活なんて考えられない。
愛されることも、愛することも、遼の生活の一部になっているのだ。
けれど、愛され続ける自信なんてない。
平凡な自分が沖田の隣を歩くためには何が出来るのか、そんな事ばかり考えていた。
「変な顔になってるぜ」
「え?」
「どうせまた、しょうもない事考えてたんだろ?」
「……総悟さんの事を考えてました。だって、言ってたでしょう?
「この一瞬だって俺の事を考えてろ」って」
少し泣きそうな遼の表情に、沖田はふっと笑みを漏らす。