第26章 束縛(沖田裏夢)
開いた隙間からずるりと舌が入り込み、口内をなぞられると、期待するように鼻にかかった甘い声が漏れた。
「んっ、ふうっ……」
熱い舌が歯の裏や上顎をなぞって犯し、舌に絡みつく。じゅるじゅると唾液が混ざる音が、耳だけでなく脳まで浸蝕して、遼の体から力が抜けて行った。
「…ふあ……ん……」
「…っ、はあっ…エロい顔」
「だって、気持ち良くて…はあっ、ん」
沖田の手が帯に掛かっただけなのに、この先を期待する体は熱を持っていき、意志も思考も奪われたように体が疼く。
「総悟さん、もっと……」
「随分積極的だな。風呂の時から疼いてたのか?」
沖田の問いに、遼は小さく首を横に振った。
「今朝からずっと、総悟さんが欲しかった……です」
素直に本音を伝えると沖田の頬に朱が走り、照れ隠しをするように首筋に噛みつかれた。
「うあっ、ちょっ、痛いですって」
「仕置きだ」
噛みついた所に何度も口付けされ、遼は堪らず身もだえする。
欲望が渦巻いて、切なくなっていく体に涙が浮かんだ。
遼の変化に気付いた沖田は、袷を広げて唇を胸元へと下ろしていく。
「あっ」
「ここ弄られんの、好きだよな?」
器用にブラジャーのホックを外してずらすと、胸の先端を唇で挟んで軽く引っ張った。
「は、や……」
チロチロと先端を舐められると、下腹部の辺りが窄まるような切なさを催して、性感を鋭敏にさせる。
「反対側も勃たせてやるよ」
「ふえっ、あっ、あっ!」
先程まで舐められていた先端は指先で捏ね繰り回され、触れられるのを待っていた反対側は軽く刺激されただけでピンとその姿を主張した。
ふっくらとした乳輪に舌を這わせて焦らすと、遼が無意識に体を硬直させる。
「その内胸だけ弄ってやったらイける体になりそうだな」
「っく」
限界まで膨らんだ先端を乳輪に押し込むようにぐりぐりと捏ね回され、遼は奥歯を噛みしめた。
襲い来る快感に必死で耐えているその姿に、沖田はぺろりと唇を舐める。
遼をここまで発情させたのは自分だという事実が、たまらなく自身を興奮させていった。
「最高だな」
粟立つ遼の肌をゆったりと撫で、下着の上からその場所に触れる。
「やあっ……」
「漏らしたみてぇにぐしょぐしょだな」