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魂の色【銀魂短編夢】

第24章 ハッピーメリークリスマス【神楽友情夢】


何だか万事屋の一員になれたような気がして、そのくすぐったいような思いに遼は照れくさくなってしまう。

「本当にありがとう。最高のクリスマスプレゼントだよ」
「え、いや、それは……」
「おーい、何やってんだぁ。早く始めねぇと冷めちまうぞ」
「あ、ごめん。すぐ行くよ」

銀時の呼び声に遮られ、新八は言葉の先を言い損なってしまった。けれど、その方が良いかと考えて遼の後を追う。

「新八は銀ちゃんの隣に座るネ。じゃあ、始めるアルよ!」

興奮した様子の神楽に促されて銀時の隣に座った新八は、向かいの遼からクラッカーを受け取った。
遼と神楽は目を合わせてにこりと笑うと、「せーの」と息を合わせる。

「「メリークリスマス!!」」

パンパンとクラッカーのはじける音が鳴り響き、簡素な万事屋の居間に色とりどりのテープが舞った。

「何かすげぇパーティ感だな」
「だってパーティだもん。じゃあ、冷めないうちに食べちゃおうよ」
「そうですね。遼さん、神楽ちゃんいただきます」
「このお寿司は私が混ぜたアル。それから、卵とピンクのをかけてキレイにしたネ」
「ポテトサラダのお芋を潰してくれたのも神楽ちゃんなんだよ。本当、神楽ちゃんお料理上手だよね」

誇らしげな神楽の頭をよしよしと撫でて、遼は「あ」と動きを止める。

「何だ、どうした?」
「新八くんから、私のお箸とか食器をみんなで選んでくれたって聞いて……改めて、ありがとう。すごく嬉しいよ」
「もう、お客さんって感じじゃねぇしな。万事屋の助っ人っつーか、予備社員っつーか……」
「銀ちゃん、何言ってるアルか。遼は万事屋の仲間ネ。家族みたいなものアル」
「神楽ちゃん……」

目頭が熱くなった遼は、それを隠すように神楽を抱きしめた。

「ありがとう、神楽ちゃん。大好き」
「遼は甘えん坊アルな」

遼の背中を撫でながら、神楽は羨ましそうにこちらを見ているふたりに口の端を上げる。明らかににやにやとしている神楽に、銀時と新八のこめかみがピクリと動いた。

「食わねぇなら、俺たちで全部食っちまうぞ」
「そうしましょう、銀さん」
「わーっ!ダメアル!!そのゆで卵は私の物ネ!」

賑やかに始まった食卓に、遼はますます胸が熱くなる。
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