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魂の色【銀魂短編夢】

第24章 ハッピーメリークリスマス【神楽友情夢】


当日。
両手いっぱいに荷物を抱えた遼は、万事屋のチャイムを鳴らした。

「遼―!待ってたアルー!!」
「神楽ちゃんお待たせ―。早速料理作っちゃうから運ぶの手伝って」
「任せるアル!」

すっかり張り切っている神楽に、遼も意欲が湧いてくる。「おじゃまします」と玄関に入ると、眠そうな顔の銀時に迎え入れられた。

「何だ、朝から賑やかだな。ふわぁぁっ」
「昨日もお酒飲んでたの?」
「年の瀬だから色々あんだよ」
「程々にしないと、また失敗しちゃうよ。っていうか、今日万事屋借りるって話、ちゃんと覚えてる?」
「あぁ、今日だっけ?」

腹を掻きながら欠伸をする銀時に、遼は呆れた視線を向ける。やはり銀時は懲りていないのだろうと溜息をつくと、台所から神楽に呼ばれた。

「遼―、これどうするアルかー?」
「はいはい、ちょっと待って。銀ちゃん、ちょっと台所借りるね」

草履を脱いで上がると台所に向かい、万事屋に置きっぱなしにしている割烹着に袖を通す。

「さぁ、始めるよ。と、その前に手洗い手洗い」

準備を整えた遼は、料理に取り掛かった。その隣で神楽も遼の指示を聞きながら準備を手伝う。その姿は、友人というより仲の良い姉妹といった雰囲気で、通りがかった銀時はふっと微笑んだ。

「あれ、銀ちゃん出かけるの?」
「ん。ああ、ちょっと忘れてたことがあってな。何だよ、パチ屋じゃねぇぞ」
「じゃあスロット?」
「お前なぁ……ま、いいや。それが出来るまでには帰ってくるから」
「はいはい、行ってらっしゃい」
「銀ちゃん、絶対帰ってくるアルよー。帰ってこなかったら全部食べちゃうからネー」

見送る遼と神楽にひらひらと手を振って銀時は出かけて行く。

「神楽ちゃん、寿司桶にご飯を入れてかき混ぜてくれる?」
「任せるアル。力仕事ならお手の物ネ」
「ありがとう。五目ずしのタネはこれを使ってね。ちょっと甘いから、味見しながらお願い」
「わかったアル」

生き生きとした様子の神楽に、遼の表情も綻んだ。一緒に料理をすることも楽しかったが、それ以上に二人で計画したものが次々に実現していくことが嬉しくて仕方がなかった。
同年代の友人の少なかった遼にとって、神楽と過ごす日々は新鮮で充実している。
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