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魂の色【銀魂短編夢】

第22章 本気で悪戯すると後が大変【沖田、土方夢?】



「沖田隊長、遼ちゃん本当に寝てませんか?」
「あの馬鹿……山崎、とりあえずこのまま監視するぞ」
「はい。あ……」

布団の中で寝返りをうった遼は、土方の方を向き、自然とその腕に抱き着いた。暖を取ろうとしているのか、ますます密着していく遼の姿に山崎が慌てていると、隣から「ちっ」と舌打ちする音が聞こえ、恐る恐るそちらを見る。

(やばい。沖田隊長の瞳孔が完全に開いてる)

完全に切れてしまっている沖田の様子に、山崎は改めてモニターに目をやって悲鳴をあげそうになった。

(遼ちゃんんんっ!いくら無意識でもそれはやばいってぇぇっっ!!!!)

布団の中がどうなっているかまではわからないが、土方の肩口に頬を寄せて眠る姿は、すっかり恋人同士のそれだ。そして、山崎の隣には、静かに怒りを滾らせる沖田がいる。正直、不逞浪士と対峙した時よりも怖い。この状態で何時間も一緒にいないといけないかと思うと、それだけでストレスが溜まっていった。
そんな状態の中、山崎がひたすら耐えていると空が白み始め、土方がもぞもぞと動き始める。

「あっ、沖田隊長、副長が!」
「ちっ、遼のやつ、まだ寝てやがる。おい遼、目ぇ覚ませ」

インカム越しに沖田が呼びかけるが、遼は全く起きる気配がなく、穏やかな寝息が聞こえてきた。

「後でしっかり調教してやる」

苛立つ沖田に山崎が引いていると、土方が布団の中で目を覚ます。

妙に気怠い体に顔を顰めつつ、土方はどうにか目を開けた。

「あー、クソ、何か頭がガンガンする。昨日飲みすぎ―――え?」

左半身の妙なぬくもりに気付きそちらを向いた土方は、自分に密着して眠る遼の姿を確認し、一瞬思考停止させたのち、布団の中を確認する。

「嘘だろ……」

何となく予感はしていたが、案の定二人とも裸だった。しかも、遼は無防備に土方に抱きついている。この状況で、何もなかったとは考えにくい。

「いやいや、そんな、まさか……だって全く覚えて―――」

必死で記憶を呼び起こした。昨夜は真選組の宴会をしていて、土方はいつものように近藤の隣で酒を飲んでいたはずだ。いつもと違っていたのは、遼が隣でずっと酌をしていたことくらいだ。そのせいか、妙に酒が進んでいたことは覚えている。
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