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魂の色【銀魂短編夢】

第17章 企画【〇〇しないと出られない部屋】


高杉ver.

「何で晋ちゃんが居るの?」
「さぁな」

ベッドの縁に座って煙管の煙を薫らせながら答える高杉に、遼は首を傾げながらその隣に腰掛けた。

「晋ちゃんが連れて来たわけじゃないんだ」
「目ぇ覚めたら、ここに居たな」
「じゃあ、私たちは誰かに誘拐されたってこと?」
「さぁな」
「もうっ、晋ちゃんはそればっかり──ん?」

突如、壁に掛けられたモニターに文字が現れる。

「ハグしないと出られない部屋にようこそ。って、どういう事?」
「続きがあるみたいだぞ」
「えーっと、ハグをすると部屋の扉が開きます。協力して脱出しましょう。だって」

読み上げて高杉を窺うが、変わらず煙管をふかすばかりで、遼はどうしたものかと思案した。
そもそも高杉と二人、監禁されている理由もわからないし、ハグをさせる目的も不明だ。けれど、指示に従えば脱出出来るのならば、とても易い。

「ねぇ晋ちゃん、試しにハグしてみてもいい?」
「構やしねぇ」
「煙管、気を付けてね」

そう言うと、遼は高杉に抱き付いた。胸元に頬をすり寄せて甘える遼の頭を撫でながら、高杉はゆっくりと煙を吐き出す。

「開かねぇな」
「何が駄目なんだろ?」
「……遼、もう一つ試してみるか?」

口元を妖しく歪めて尋ねる高杉に、遼は「アテがあるの?」と尋ねるが、無言で煙を吹きかけられて、思わず咳き込んだ。

「ごほっ、ちょっ、何?」
「俺に縋ってみろ」
「え──んっ」

不意に押し付けられた唇に、遼は驚きつつも目を閉じて受け入れる。
角度を変え、何度も口吻られて、無意識に開けた唇に舌が差し入れられた。

「ふっ、ん……っ」

満遍なく犯される口内に、遼の意識が徐々に遠のく。
辛いような、苦いような、甘いような……何だか不思議な味と香りが脳内を支配して、知らず遼は高杉の着物を掴んだ。
名残を惜しむようにゆっくりと唇が離れ、遼は漸く目を開ける。

「っ、は……晋、ちゃん……」
「随分物欲しそうな面だな」

紅潮した頰や熱を帯びた瞳は、まるでこの先を期待しているようだ。

「抵抗しないなら、縋りたくなるまで犯してやる」
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