第16章 企画(沖田・新八夢)
「いいんですか、旦那。遼は強制参加ですぜ。因みに俺は、遼にあれやこれやを命令するつもりです」
「あれやこれやって何だよ」
「そりゃあ勿論、〇〇〇〇とか△△△とか、××××とか……」
伏せ字のオンパレードに、同じドSながら銀時も若干引いてしまう。
かくれんぼに参加するのは本意ではないが、沖田の思惑通りに事が進むのはもっと気に入らない。
「わかったよ!参加すりゃあいいんだろ!!新八、神楽っ、本気でいくぞ!」
「おうネ!勝ってアイツらから巻き上げてやるアル!」
「まあそうなりますよね……」
沖田の悪巧みが成功しなかった試しはないと諦めて、新八はやれやれと肩を落とした。
「それで、鬼はどうやって決めるんですか?」
「真選組には、もう鬼が居ますぜ。ねぇ、土方さん」
当たり前のように土方の肩を叩いた沖田は、「鬼」と書かれたプレートを土方に手渡す。
「じゃあ、そういう事で。あ、百数えたら探して下さい」
言うが早いか、駆けだした沖田の姿はあっという間に見えなくなり、残された面々は顔を見合わせた後、慌てて散り散りに走り出した。
置いて行かれた土方が何事か叫んでいたが、構うこと無く逃げ出した面々は各自隠れる場所を探す。
遼も例に漏れず、土方の視界から離れると、どこに隠れるか思案した。
「軒下や蔵は誰かが隠れそうだし、誰かの私室ってワケにもいかないからなぁ……」
思い当たる場所はどこも鬼に見つかってしまいそうで、遼は悩みながら屯所の方へ歩く。
「そもそも何で本気でかくれんぼなんて……そうだ、あの手があった」
ポンと手を叩いた遼は、その場所へと走り出した。
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