• テキストサイズ

とある、非日常の中の少女の日常。

第2章 尋問、そして静寂


「なんか、急にガランとしちゃったな」

セルティも仕事から帰っておらず、トムは仕事へ、静雄は臨也を吹き飛ばしに、そして杏里と少女は池袋の街へと繰り出している最中だ。

「みんな元気だなあ。昼前から外に出るなんて、紫外線に負けない現代っ子達め」

と、その時、部屋のチャイムが鳴り響く。

「おや、静雄かい?それとも全員の骨を折った臨也かな?」

独り言をつぶやきながら、ドアを開くと――

そこには威圧感のある男達が数名立っていた。

「四木さん、どうしたんですか?」

「少し、聞きたい事がありましてね」

四木は部屋に上がり込み、無言のまま奥へと入り込む。

「ちょっとちょっと、四木さん?」

「誰か、客が来ていたようですね」

流しの台の上にあるコップの横にあった――

“小さく丸められたスチール製のコップ”を手に取った。

「ああ、それを見れば解るでしょう。静雄の奴が来てたんですよ。ちょっと冗談を言っただけなのに、あいつ片手でキュキャとかコップを握りしめて……本当に、生きた心地がしませんでしたよ」

「……」


/ 39ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp