【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】
第4章 優柔と懐柔
は自室から出る勇気がなくベッドの上にいた。
時計は朝の九時を回っていた。
―――コンコン
ドアをノックする音。
相手は彼しかいない。
『…はぃ』
声が掠れる。
ドアが開くと沖矢ではなかった。
は彼の名前を知らない。
ベッドサイドに腰を掛ける彼。
「悪かった」
『っ…違ぅ』
やはり声が掠れる。
徐に彼が振り向き顔を覗く。
「酷い顔だ」
『…ごめ、っなさぃ』
声が…
彼の手が額に当たる。
冷たくて気持ち良い。
「熱があるな…」
顔も声も違う彼なのに安心したのか瞼は重くなる。
『…名前、なに…』
「起きたら教えてやる」
は眠りについた。