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【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】

第4章 優柔と懐柔


唇まで到達するあまりの飛び放ちぷりに固まり、は目線を沖矢に向けた。

何事も無かったかのように大まかに拭き取られた後、そのままお風呂へ直行する事にした。

レストルームに足を踏み入れると沖矢も次いで踏み入れる。

『え、入るの?』
「どうした?」
『ナチュラルすぎて驚いた』

沖矢は徐に自身の顔に手をかける。
それをじっと見つめる。

『…?』

皮のようなマスクのような物が剥がれると、別の男が現れる。
暗闇で会った彼だと気づいた。

『あ、手榴弾男!』
「なんだそれは…」
『列車で…投げたじゃない…』

瞬間的に彼を思い出した。

彼と思いあえていた自分が他の男と肌を重ねた事実に罪悪感が沸き、今の今まで彼の事が頭に過ぎりもしなかった自分が信じられなかった。

(私……昴と……何をした…)

顔面蒼白になり俯くを無言でバスルームに押し込み、沖矢はリビングに戻っていった。




バスルームに一人。
頭を洗い身体を洗い冷水のシャワーを浴びても、頭の中で渦巻く後悔も罪悪感も少しも冷えない。 

裏切った彼に合わせる顔がない。

自分で受け入れ身体を重ねた彼に、こんな顔を見せた自分も許せなかった。


心が綻びる。

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