【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】
第1章 記憶と感覚
「あ、私、毛利 蘭です」
『私は… です』
「さんですね、よろしくお願いします」
『こちらこそ、よろしくね蘭ちゃん』
奇想天外な状況に陥り、はじめに会話できた子が蘭のような優しい子で良かったと胸を撫で下ろした。
「ここです、喫茶店ポアロ!ご飯が美味しいんですよ〜♪」
『本当に隣にあるのねー!便利!』
ポアロのドアを開けるとカランコロンとベルの音が鳴った。
店内はそこそこ混み合っていた。
「いらっしゃいませ〜。あ、蘭ちゃんいらっしゃい!」
「梓さん、こんにちは!」
入り口近くのテーブル席に通され梓がお水を運んできた。
「梓さん、こちらさんです、こちらはポアロの看板娘の梓さんです」
「さん、よろしくお願いします」
『こちらこそ梓さん』
梓に蘭はミルクティーとはコーヒーのオーダーをいれた。
アットホームな雰囲気の喫茶店は蘭と梓も相まって瞬時に和んでしまいそうなだった。
そんな雰囲気の中ではカウンターからの視線に気づいた。
『?』
「!」
金髪で褐色肌の男性と目が合うと一瞬だけ驚いた顔をしたと思えば、すぐに"営業スマイル"と言わんばかりの貼り付けた笑みに変わりは違和感を覚え、3割増で貼り付けた笑みを返した。
「あのぉ…さんて凄くおキレイですけど何をされている方なんですか?」
(おーっと…それは私が知りたいヤツ…!)
『うーん、何だと思う?』
「モデルさんとか!?」
『華やかそうで良いねー!』
他愛もない落ちどころもない会話を2人が繰り広げているとドアベルがカランコロンとなり喫茶店には不似合いな少年が入ってきた。
「こんにちはコナン君!」
「こんにちは、梓さん!安室さん!」
「やぁ、こんにちは」
(少年はコナン君、営業スマイルは安室さん、ね)
「ねえねえ安室さん!車が違反キップきられそうだよ?」
「僕の車は駐車場に停めているよ?」
『OOPS!』
路上駐車をしている事をすっかり忘れていたは外へ出て車の元に小走りした。
(OOPSって…ネットスラング?)
コナンは聞き逃さなかった。