【名探偵コナン】Redo*misty【降谷/ 赤井/ジン】
第2章 錯綜と交錯
『私、今の状態になってから誰かと一緒に長時間過ごしたのはじめて。ゲームも楽しかったし、お酒もおつまみも美味しかった』
「そうだな、俺もだ。家にいるときは一人が多いな」
『今日は本当に楽しかった。連れてきてくれて、ありがとう。おやすみ』
「おやすみ」
に腕枕をし背中に身体をつけ眠るのは、二年以上ぶりの安室だった。
もそれを嫌がることもなく、それがごく自然に感じられた。
二人とも緊張とは皆無で、普段から眠りの浅い安室も安心しきったように熟睡した。
窓から差し込む朝日で目を覚ましたは、お尻に当たる異物感とホールドする腕と足に気がついた。
そして瞬時に理解する。
『れ…零!』
「………」
『ちょっと、零ってば!起きて!』
さすごにこれは恥ずかしすぎると、が身を捩れど外れない。
しばらく奮闘するも諦め、枕元に置いたスマホを手に取りゲームをはじめた。
が起床してから二時間ほどで何食わぬ顔で安室も起きた。
その頃には腰にあたっていたものも無事鎮まっていた。
『私、朝食作るよ』
「!?」
安室にとっては意外すぎる一言だった。
と過ごしていた間に彼女がキッチンに立つことは無く、いつも安室が料理をしていた。
…彼女は料理ができないと安室は睨んでいた。